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極寒が育てた白いパイン。「ロシアレッドパイン」を知る
樹種について
日本に自生する「マツ」の仲間であり、育つ場所によって異なる表情を見せる「パイン」。
なかでも、マイナス50度を下回る極寒のシベリアで育つ「ロシアレッドパイン」は、他のパインとはまた異なる魅力を持っています。
このコラムでは、ロシアレッドパインという樹種の解説をはじめ、木材としての魅力や注意点の紹介、また、よく似た種である北欧産のレッドパインとの違いまでお伝えしていきます。
レッドパインってどんな木?

まずは、レッドパインという#樹種について解説します。
マツ科全般を指す「パイン」の基本情報についても整理しておきましょう。
パインの分類
パインは、マツ科マツ属に分類される針葉樹の総称。世界各地に分布し、特にフィンランドなどのヨーロッパからアジアにかけて多く見られます。
【代表的なパインの種類と生息地】
- 北欧レッドパイン:フィンランドなど
- ロシアレッドパイン:ロシアなど
- メルクシパイン:インドネシアなど
- ラジアータパイン:アメリカ・ニュージーランドなど
- アカマツ:日本
パインは、木材として日本にも多く輸入されています。
果物のパイナップルを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、分類上はまったく別の植物。しかし、パイナップルの名前の由来は、実の見た目が松かさ(pinecone=パイン)に似ていることからきています。
レッドパインとは?
パインの中でも、日本の「アカマツ(赤松)」に近い種が「レッドパイン」。正式には「ヨーロッパアカマツ(欧州赤松)」と呼ばれます。
樹皮が赤いことからその名がつけられ、同じヨーロッパには樹皮が黒い「ヨーロッパクロマツ」も存在します。
レッドパインとして有名なのは、北欧レッドパインとロシアレッドパインです。北欧・ロシアはともに寒い地域ですが、特にロシアレッドパインはマイナス50度を下回るシベリアの冬も耐え抜く、タフな性質を持った木です。
木材として見るロシアレッドパインの特長

ロシアレッドパインの魅力やメリット、また購入前に知っておきたい注意点もご紹介します。
明るい色合いやコストパフォーマンスが魅力
ロシアレッドパインの大きな特長は「色合い」、「コストパフォーマンス」、「強度」の3点です。
まず、色合いは最大の魅力。パイン材のなかでも白みが強く、お部屋に取り入れるとパッと明るい印象を与えてくれます。
また、コストパフォーマンスが優れているのも魅力です。他の木材と比べてリーズナブルに手に入るので、予算を抑えつつ木の質感を取り入れたい方に最適です。
さらに、パイン材のなかではトップクラスの硬さを持つのも特長。パイン材は強度が低めですが、極寒の環境で時間をかけて成長したロシアレッドパインは木目が緻密なため、高い強度を誇ります。
北欧レッドパインとロシアレッドパインの違い
よく似た種である北欧レッドパインとロシアレッドパイン。2種の違い・共通点をまとめました。
| 北欧レッドパイン | ロシアレッドパイン |
| 産地 | フィンランド等 | ロシア(シベリア地域) |
| 木肌の色 | 赤みがかった温かい色 | 白みが強く明るい色 |
| 経年変化 | 濃い飴色に変化する | 飴色に変化するが、元の白さの分だけ明るさが残る |
| 特長 | 弾力性・保湿性に優れる | 弾力性・保湿性に優れる |
| 強度 | 柔らかく弾力がある | パイン材の中では強度が高い |
| 価格帯 | リーズナブル | リーズナブル |
共通点は、どちらもパイン材らしい弾力性と保湿性に優れているところ。また、価格がリーズナブルな点も同じです。
大きな違いは、「色」と「強度」。
木肌の色は、北欧産は温かみのある赤系なのに対し、ロシア産は明るい白系です。
経年変化後の色も、元の木肌の色に沿って違いが出ます。どちらも飴色に変わりますが、北欧産は濃い飴色、ロシア産はもとの白さの分、明るい飴色へと変化します。
強度は、ロシア産のほうが硬くて丈夫。リビングなど、使用頻度の高い場所での使用に向いています。
ロシアレッドパインを選ぶときの注意点
ロシアレッドパインは魅力的な素材ですが、購入前にあらかじめ注意しておきたいこともあります。
まずは強度について。パイン材の中では丈夫な部類ですが、広葉樹ほどの硬さはありません。ぶつけたり、重いものを落とすと傷がつくこともあります。傷や経年変化も「人が積み重ねてきた時間の証」として受け入れられる方には魅力的な素材であるといえるでしょう。
次に、節について。パイン材は節が多く表情豊かな素材であるため、好みが分かれます。木材ならではの表情を楽しみたい方にはおすすめです。ロシアレッドパインの色合いが好きだけど、節は少なめのものが欲しいという方は、「無節(節が少ないグレード)」の木材を取り扱っているところを探して購入するという方法もあります。北欧の森では、無節のロシアレッドパインを取り扱っています。
最後に、パイン材の特性上ヤニが出ることがある点にも注意が必要です。無垢材の場合、薬局などで売っているエタノールやアルコールで拭き取れば落とすことができます。塗装をする場合は、事前に「ヤニ止めシーラー」を塗布しておくと予防につながります。
おすすめ使用場所
明るい色が特長のロシアレッドパインは、棚やテーブルなどの家具はもちろん、フローリングや羽目板としての使用もおすすめです。
特に、フローリングに足を乗せた瞬間の柔らかな肌触りは、一度知ると「次もパインの床がいい」と思えるほどの心地よさ。素足で過ごしたくなるような空間を作り上げてくれます。
北欧産か、ロシア産か。レッドパインを選ぶ楽しみ
白く緻密な木肌と高い強度が魅力のロシアレッドパイン。明るく、清潔感のある空間が理想の方にとっては良いパートナーとなるでしょう。
温もりを感じる北欧産か、白さと明るさのロシア産か。じっくり悩み、自分にぴったりの素材を選ぶこともまた空間づくりの醍醐味です。
本コラムが、素材選びに迷っている方のヒントになれば幸いです。
北欧の森編集部
国内外の木材を扱うECショップの運営チームとして、樹種ごとの特徴を紹介しています。
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