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ヤニが出るのはなぜ?原因や役割、対処法を知ろう

木材の知識2023.11.13

床材や家具に無垢材を選ぶときのデメリットとして、“樹液(ヤニ)が出てくることがある”という点が挙げられます。しかしヤニは自宅で簡単に処理できるので、対処法を知っておけばヤニをそれほどデメリットと考える必要はありません。

今回のコラムでは、ヤニが染み出る原因やヤニの役割、自宅でできる対処法を紹介していきます。

ヤニが染み出る原因と役割

木からあふれ出す樹液 北欧の森

ヤニは漢字で書くと「脂」と書き、木がつくる樹液を指します。
初夏から秋にかけて室温が高くなる季節に、無垢材からネバネバとした黄色味のある液体が出ていたら、それがヤニです。

ヤニは木が身を守るために出す樹液

ヤニは木が虫や病原菌から、身を守るために出す樹液です。本来ならば森のなかに生えている木は、ほんの少し傷ができただけでも傷口から虫や病原菌に侵入されてしまう危険があります。

そこで木は身を守るために樹液(ヤニ)を分泌して傷口を覆って固めることで、外敵の侵入を防いでいるのです。人間でいう“かさぶた”と似たイメージです。

他にもさまざまな役割をもつ樹液があり、傷から侵入してしまった病原菌に対抗する樹脂などもあります。

ヤニが多い木の品種

ヤニは木の品種によって、役割や種類が少しずつ異なります。ヤニが多い品種もあれば少ない品種もあり、ヤニが多い品種は、マツ、スギ、ヒノキなどの針葉樹です。

そして針葉樹のなかで最もヤニが多い品種がマツで、マツから出るヤニは「松脂」と呼ばれます。松脂には抗菌・抗炎症作用があり、エッセンシャルオイルなどの原材料のほか、接着剤や防水材として使用されています。

無垢材から染み出ると厄介だと思われるヤニですが、私たちの生活のさまざまな場面で活用されているのです。

ヤニが出る原因

ヤニは温められると液体になる性質があります。そのため室内の気温が高くなる夏になると、木材のなかで固まっていたヤニが表面に染み出てしまうのです。また、形成層が部分的に損傷して木の内部に空洞ができていると、空洞部分にヤニが溜まり「ヤニツボ」ができてしまうことも。

ヤニツボがある木材は、やにつぼからどんどんヤニが染み出てきてしまうため、除去や塗装で固めるなど、ヤニが染み出ないよう対処する必要があります。

ヤニの下処理と対処法

やにを取るための色々な手段、容器と粉末塗料 北欧の森

ヤニが決して人に害があるものではないと、おわかりいただけたと思います。とはいえ、無垢材の見た目を損なうのは避けたいものです。ここでは、ヤニの対処方法をお伝えしていきます。

STEP1:ヤニを削ぎ取る

ヤニ(脂)は文字通り油分を含んでいるので、水をはじく性質があり、水拭きで落とすことはできません。そこで使用するのが、油分に強いシンナーやアルコールです。

木材の表面に大きなヤニが付着している場合は、まずはスクレーパーやカッターナイフなどで削ぎ取るように除去します。なお、ヤニが固まっておらず表面に染みだしている状態であれば、この工程は飛ばしましょう。

STEP2:ヤニを拭き取る

木材の表面に付着したヤニを削ぎ取ったら、シンナーやアルコールを含ませたキッチンペーパーや布(ウエス)で、こびりついたヤニを拭き取ります。

木材にワックスが塗布されている場合は、シンナーやアルコールでワックスが溶ける恐れがあるため漬け置きはせず、すぐに拭き取りましょう。

STEP3:ヤニ止め剤を塗る

塗装前の木材は、拭き取った溶剤が乾いたあとにシーラーなどで塗装すれば下処理完了です。すでに塗装された木材であれば、溶剤が乾いた後にヤニが染み出ていた部分をヤスリで軽く研磨して作業完了です。

1度の拭き取りでベタつきが取れないときには、STEP2の工程をもう一度繰り返してみてください。

番外編:衣類にヤニが付いてしまったときの対処法

衣類にヤニが付くとシミになってしまい、洗濯しただけではシミを落とすことはできません。衣類にヤニが付いてしまったときは、アルコールでシミ抜きをしましょう。

方法は通常のシミ抜きとほぼ同じで、ヤニが付いた部分の下にタオルを敷き、アルコールを含ませたキッチンペーパーや布などでトントンと軽く叩くだけ。下に敷いたタオルの位置を変えながらシミ抜きするのがポイントです。

シミ抜きをしたら最後に洗剤でもみ洗いをして、シミが取れているか確認してみてください。

ヤニは自宅で除去できる!気づいたときにお手入れを

ヤニは温められると液体になる性質があるため、気温が高くなったときに木材からヤニが染み出てくるかもしれません。ヤニが染み出ていることに気づいたら、すぐにエタノールやアルコールを使って拭き取りましょう。

ヤニを放置すると乾燥して白くなるため、一部分だけ色が取れてしまったようになり、見た目を損ねてしまいます。乾燥する前ならばヤニは簡単に除去できるので、今回紹介した手順に沿ってすぐに除去してくださいね。

「北欧の森」では、意外と知らない木の知識やお役立ち情報などを定期的に更新しています。今回のコラムでも少し触れた、樹液が人にもたらす効果をお伝えしているコラムもありますので、ぜひこちらにも目を通してくださいね。

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