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木材価格はまだ高い?ウッドショックの今とこれから

木の現在2024.4.19

2021年後半ごろから、木材不足によって起こる木材価格の高騰や注文住宅の工期遅れなどが起こる「ウッドショック」が問題になっていました。

発生要因のひとつに新型コロナが関係していますが、世界的にもアフターコロナの今、ウッドショックは落ち着いたのでしょうか?木材価格が高いままなのかも気になるところです。
そこで今回のコラムでは、ウッドショックの今とこれからの見通しをお伝えします。

そもそも「ウッドショック」とは?

屋外の地面に積まれている伐採されたばかりの丸太:北欧の森

ウッドショックとはどのような状態なのか、何が原因で起こったのかを、もう少し詳しく説明します。

木材価格が高騰、不足したこと

冒頭でも説明したように、木材不足や木材の価格高騰に陥っている状態を「ウッドショック」といいます。需要と供給のバランスが崩れたことで木材価格が急激に高騰し、2021年初頭からたった数か月のうちに2倍以上に跳ね上がってしまったのです。

輸入量も減少していたため新築木造住宅は工期の遅れなども起こり、日本の住宅業界に大きな衝撃を与えました。

ウッドショックが起こった原因

実はウッドショックは1990年と2006年にも起こっており、今回が3度目です。
過去2回の原因は、マレーシアや北米での天然林保護運動、インドネシアの伐採規制と、どちらも供給量の減少が原因でしたが、今回のウッドショックは少し事情が異なります。

ただ単に供給量が減っただけではなく、次のようなさまざまな要因が重なってしまったのです。

  • アメリカ、中国での住宅需要の急増
  • コンテナ不足によるコンテナ料の高騰
  • ロシアからの輸入制限

まず、2020年春頃に新型コロナがパンデミック状態になり、リモートワークや自宅時間が増えたことでアメリカや中国での住宅需要が急増。木材不足に陥りました。
さらにロックダウンによって海外から木材を輸入するためのコンテナが不足し、輸送量が高騰。木材価格が高騰する大きな要因となりました。

さらに価格高騰に拍車をかけたのが、“ロシアによるウクライナ侵攻”です。ウクライナへと侵攻したロシアに対して日本が制裁措置を行ったため、非友好国として木材の輸出が制限された結果、合板や丸太が高騰。ウッドショックに続いて「合板ショック(ベニヤショック)」と呼ばれ、住宅業界に続けて衝撃を与えました。2023年初頭には価格が少しだけ下がりましたが、いまだ高止まりの状態が続いています。

日本は国土の2/3が森林ですが、木材に関しては7割を輸入に頼っていたため、輸入木材が高騰しても買わざるを得なかったのです。

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ウッドショックはこれからどうなる?

霧深く何本も生い茂る緑色が濃い針葉樹林:北欧の森

新型コロナは2022年中ごろから世界で収束ムードとなり、日本でも2023年5月に5類へと移行されました。ウクライナ情勢を除けば木材価格が高騰する要因はなくなったのですが、価格がこれからどのように推移していくのか気になるところです。

木材不足、価格高騰はストップ

アメリカ、中国での住宅需要が落ち着き、コンテナ不足も解消に向かっているため、ウッドショックは収束傾向にあると言ってよいでしょう。

実際に木材価格も2022年初頭からやや下がっています。ホームセンターではウッドショック時に比べて、1、2割ほど価格が下がったとの声も聞こえてきます。
価格だけではなく供給量も安定してきたため、木材不足による工期の遅れも今は見られないようです。

ウッドショック以前の価格まで下がる期待はできない

ウッドショックの要因の解消や、国産材へ転換する住宅会社が増えたことで木材価格は下落傾向にあるものの、いまだ高止まりの状態です。
コンテナ不足は解消されても、円安の影響によってコンテナ料は高いままだからです。

国産材への転換も進んではいますが、供給が安定するまでには時間がかかり、価格に影響するまでにタイムラグもあります。

これらの理由から、多少は価格が下がったとしても、ウッドショック以前の価格まで下がることはないと考えられます。

まとめ

木材不足や急激な価格高騰は落ち着いたものの、いまだ高止まりの状態です。
ウッドショックは“終わった”というよりも、“落ち着いた”というイメージのほうが近いかもしれません。

ウッドショックを機に輸入材から国産材へと切り替える住宅会社、家具会社も増えていますが、国産材も製材に大きな費用がかかるため、輸入材よりも安価なわけではありません。

さらに物価の上昇にともない、再び価格が上昇していく可能性もあります。
価格面で住宅や家具、木材の購入を悩んでいるのであれば、価格高騰が落ち着いている今、思い切って購入するのが賢明かもしれません。

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